To be my Grace - I

Posted by 美海 * mimi on 01.2014 To be my Grace
In July 2014 at LME Studio .....................................................








「 はぁぁ~・・・ 」




( 待ち人・・・来たらず・・・。)


ラブミー部に一人。

椅子に座って伸びをしながら、デカイあくびも出てしまう・・・。


椅子にシャキッっと一人で座っても、だ~れも居ないし・・・そんな事を思いながら背もたれに寄り掛かり渡された仕事をしていた。




_____ おっ最上さ~ぁん。丁度良かった~~!

廊下の遠くから、ドピンク・ツナギを見かけた椹さんが声を掛けてきたのは言うまでも無く、椹さんの両手一杯に抱えられていた、なんだか判らん書類の山。

_____ これをね・・・

仕事内容を話し始め、私のスケジュールも・・・まぁ、お構い無しに手渡して、じゃっ!っとササッと消えて行かれ、問答無用!と言われたかのように持たされた書類を持ってラブミー部に居た。


本当は、これから撮影なのだけれど・・・

倒れるほど忙しい相手役のスケジュールが遅れていて、待たされていた。




_____ 5枚一組、ホッチキスでパチッとするだけだよ。宜しくね。


(・・・そんな仕事も引き受けます。 )

遅れている相手のスケジュールがどうなっているんだろ?とテーブルに置いた携帯を見ながら、パチッ、パチッっとしていた。


___________ カチャッ、カチャッ。


( ん?あれ・・・)

ホッチキスの芯が無くなって空のホッチキスをカチャカチャしていた。
芯の箱に手を伸ばしついで・・・

あまりに暇だったので、テレビのリモコンを取り上げテレビを点けた。


ホッチキスの芯を変えようと、テレビを見ながらスライド式のマッチ箱の様な箱の端を押したら、ウッカリ反対下向きだった・・・。
中身がばらばら~っと床に落ちて、拾おうとテーブルに片手を付いたら、汗ばんでいた手に書類が付いて・・・こちらも、ドサーっと雪崩てしまった。


( あぁ~~~・・・イライラする・・・。)

今日は本当に何をしてもスムーズに事が運ばない日。
むっしょ~に、気分も・・・悪かった。


よっこらしょ。っと言いながら椅子を降りてしゃがみ、紙を揃えながら拾っていた。

ふぅ~・・・


( メンドクサ~・・・)

はっきり言ったら、この待ち人が時間通りに来てくれていたら、こんな事には成らないはずだった。椹さんだって、私のスケジュール知っているんだから・・・って、今、椹さんから相手役の俳優が遅れてると聞いたのだった。ちょうどよかった~!は、この事項伝達である。

なんで私に直接、電話が来なかったのかと思っていた。



でもそれには・・・理由がある・・・・



その理由を考えたら仕方の無い事だった。

ブツブツ・・・全くもぉぉ~っと一人で唸っても、何も変わらない散らかりは、自分で拾うしかないのである。

身を屈めて一種類ごとに書類を集めていた。

点けっぱなしのテレビからは先輩タレント、ブリッジ・ロックのお昼番組の声が聞こえていた。



あれから・・・

・・・1ヶ月。


私は坊を辞めていた。
ブリッジ・ロックの3人とは、あれから会っていなかった。

その理由は、映画のオファーがあって・・・っという理由。

その映画の撮影は、先月から入っていた。だから言い訳的にはとても辻褄があっているので、何も他に引き止められること無く、シカタナイ・・・と直ぐに承諾を得ることが出来ていた。


その映画・・・


近衛監督の新しいSF作品。

近衛監督なので、CGが多い作品だと云う事はもちろん。セツカでお供をしていたので知っていた。

近衛監督がオファーを下さったのは、カインヒールのサポートをしていた私を見たからだった。




_____ セツカさん。ちょっと・・・


Tragic Markerの現場で、兄さんと殺され役の俳優さんの立ち稽古とリハーサル中。
スタジオの角でぼーっと兄さんを見ていた時だった。


「 監督。リハーサル見ないんですか・・・? 」


えぇ・・ヒールさんのアドリブに任せてみますので・・・と言いながら、廊下に促されて監督と二人でスタジオを出た。

監督の控え室に通されて・・・

はぁん?兄さんの今日のご機嫌はOKなんだけど?っと思っていた時・・・


_____ 京子さん。


セツカではなく芸名で呼ばれた事に、頭が???に成ったものの、はい!っと背筋を正していた自分。板についている無意識の反応だったその時に、監督がタブレットを弄りながら、画面を私に差し出してきた。


_____ 貴方を次回作に使いたいと思いましたが、いかがですか?


見せられた画面は、監督がもうすでに次回作の案を練っていた脚本の配役表だった。
ん?っと覗いた画面の中。もう主役は決まっていて その配役の名前が入っていた。



主演: 敦賀蓮


_____ 実はもう、敦賀君にはオファーを受けてもらっています。
 
敦賀君の演技を見ていて、彼の名を出さないというのは・・・
彼の演技力、彼の他の人物を演じ分けられるほどの才能を
今度は彼の名を出して撮りたくなったので、この作品を創りました。
それで相手役を誰にしようと考えた時、タレント名鑑をパラパラしていました。
こんなにたくさんの表に出ている人が居る中から・・


そう言って監督は自分の鞄からタレント名鑑を取り出して私の目の前に置いた。


_____ こんなに分厚い本。この数だけの俳優さんタレントさんが居るんです。

でも・・・誰も自分のイメージに合う人がいませんでした。

京子さん。貴方は・・・
敦賀君と同じ。

他の人物を演じ分けられるほど、その才能があると思っています。
なので、敦賀君の演技に負けない演技力をもった女優さんで無いと・・・

セツカさん?


「 んぁ?なに? 」


今度は急にセッちゃんが取り憑く自分。


_____ ブッ ! ごめん、ごめん。


・・・でも、その反応に噴出した監督。


_____ ほらね。すぐに違う人物に成る。それです。それが欲しいんです。

ですから・・・受けてくれますか? 



そう言われて・・・それを敦賀さんに伝えぬまま、ホテルに戻った。

カインで居続けている彼に、敦賀蓮の話を出してはタブーだと・・・
セツカをしている以上、それを話してはいけないと思い

敦賀さんとして逢った・・・

Tragic Marker のクランクアップを待って、オファーを受けたことを伝えた。




それが、今 待ちぼうけの理由・・・


相手役の敦賀さんは、昨日からロケに出かけていた。
今日は帰りの飛行機が霧で飛ばず、2時間ほど遅れていた。


________ R ・R・・・ R・ R・・・


( あっ電話。 )

テーブルに手を伸ばし、とりあえず纏めた分の書類をテーブルに乗せながら、電話を取った。


「 もしもし・・・」


_____ ごめんね。空港に人が一杯で・・・遅れているからか キャンセル待ちとか、

とにかく人が多くて掛けられなかった。今、羽田。直ぐ事務所に行くから・・・


「 うふふっ。敦賀さん、お疲れ様です。 」


やっぱり・・・一目を気にして掛けられなくなっていた。
それも敦賀さんが自分に遅れると直接電話できない理由の一つ・・・

( 解かってますよ。十分理解してますので。 )

社さんが事務所に遅れていると伝え、椹さん経由で自分にも知らせが届いている事に
私の話し出した口調で読み取ってくれていると感じた。


_____ 最上さん・・・。今、何着てる?


( はいはい、それも承知してます。 )


「 分ってます。ラブミー・ツナギ着てますよ。 」


_____ そう、じゃぁいい。・・・ごめん。もう迎えが来たから、じゃぁ後で。


「 ハイ。気をつけてくださいね。 」


_____ うん。大丈夫。じゃ・・・ない? 多分ね。じゃぁね・・・



電話を切って携帯の時計を見た。渋滞が無ければ多分30分ぐらいだろうと思いながら、書類を拾っていたら・・・


それじゃ、CMで~す。っとテレビから光さんの声が聞こえて、流れたCM音楽に手を止めてみてしまった。


今 聞いたばかりの声の人が、映る・・・


大好きな綺麗なCM の音楽が、流れて_____________




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Love Letter from RT and CH