ぶらぶらしない・・・スペシャル 8:10pm

Posted by 美海 * mimi on 20.2014 ON AIR
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________ 8:10pm





暗転のスタジオ内・・・


真っ暗な世界の中に一つだけ浮かんだグレーの長方形




その左端の平面的なただの長方形は、その色を変える事無く

その上から降りてきた丸い光

その丸い光が長方形に徐々に近づいてゆくと、長方形の周りがオレンジ色に染まった


ぼんやりとオレンジ色がその色を増す様に、段々と赤く彩(いろ)付いて

丸い光のその色をぼんやりと赤く染めて行った


徐々に降りてきた丸い光がオレンジ色になろうかという頃に

グレーの長方形も色をだんだんと黒に変えていく


その横にもう一つ、同じ様に浮かんだグレーの長方形

隣の長方形は、少しだけ背の高くも細い長方形


その長方形の角が丸い光に照らされる様に、段々と周りを同じ赤い情景に変えて

グレーの角から黒く暗くなっていく


丸い光が赤に成ると、もう一つ現れた長方形

その長方形はすでに暗いグレー

2番目に現れた長方形と同じ様な背の高さ

その長方形の周りはもうすでに、丸い光が作る赤い色に染められて

その姿を突如現した



丸い光が赤から紫色に変わる時、ショッキング・ピンクに一度だけ変わる

3つの長方形に差し掛かる、ショッキング・ピンクの丸い光

その丸い姿を・・・

どの長方形に掛けたのかは・・・ 分からないほどの一瞬に

全ての長方形の中に現れた、輝く光の粒


その光の粒は、一つ、また一つ、灯されて・・・


丸い光の姿が長方形の陰に隠れて消えた時

全ての長方形は黒に成っていた


黒い長方形の周りには、ピンクから紫にその世界を染めて行き

一番初めに現れた長方形のある端から順に、色をピンクから濃く暗く変えて行きながら

ピンクの世界が紫に、紫の世界が藍に、藍の世界が、紺に・・・

その周りの光の色が変わってゆくと、色々な大きさのたくさんの長方形が浮かび上がる

その長方形の並ぶ光の前に、大きな影が、誰の目にも見えるほどに浮かび上がった



2番目に現れた背の高い長方形の上に、一つだけ小さな光が輝くと・・・




________ チャラ・ラ・ラ・ラ ・・・―――



ピアノの低音から高音に順に指を滑らせて、流れ弾き出す音と共に、
全ての長方形がたくさんの光の粒を灯した

規則正しく横に縦に並び浮かぶ、長方形の中の小さな光の粒

その光の粒の明るさに、その前に映った大きな黒い影が、グランド・ピアノとそこに座る誰か・・・ だと云う事は誰の目にも明らかに成る程

全ての長方形に光が灯ると、その上の紺色の世界にもいつの間にか・・・

一番最初に輝いた一つだけの光が何処だか分からないほどに、無数の小さな光の粒が輝いた



それは・・・



街の中。

ビルに翳った夕日。一番星の輝く頃の・・・

一番星が何処に行ったか、分からなくなる頃に

全てのビルに灯りが灯り、満天の星空が浮かび上がった


街中の星空の風景は、現実には在り得ない世界


街の灯りに消されること無く、その空に織り成した銀河の光景

その前に座る影の人は・・・



・・・だれだろう? ・・・



誰もがそう思った時に、スゥーっとマイクに入った大きな息遣い




_____ ただ・・・・・ぃたくて・・・



ゆっくりと歌い出したその声と共に、歓声が上がり

そして、その影にスポットライトが当たった。




_____ もぉ、逢えなくて・・・
 ・・噛み締めて、泣いてた・・・




一筋の光のライムライト。

そのスポットライトが当たった不破尚は、目を閉じたままピアノを弾き歌い始めていた。




スポットライトと歌声まで、観客の誰もが

敦賀蓮だと思っていたのだろう。



不破尚のピアノを弾く姿。

彼は今までたった一度だけ流したCMの中ですら、見せては居なかった。


1つ、2つ・・・

白と黒の鍵盤を、指で音を出しただけの一度だけ流れたCM。

そのCMを見た者は・・・理想の男のドラマを見ている最中。

このバラエティゲストの3人が同時に画面に現れたのもこの時だけで、

不破尚のファンの者より、敦賀蓮と貴島秀人のファンの者の方が多く目にしたCMだった。


不破尚が弾くピアノと歌に・・・

目を閉じたままでも、自分の声に集中していても、ピアノの上を流れる指は

もちろん彼がアーティストだからと云う事だけではないだろう。

自分の心からのそのテンポに、ダウンロード発売された曲調との違いに誰もが聞き惚れていた。




_____ 悲しい過去・・・も・・・
   若すぎた・・・日々の、過ち・・・さえ・・・




満天の銀河の星空の町の夜・・・・


誰もが人恋しく成る程の、切ない心は星の煌きに癒されてゆくと感じていた時




_____ 君に・・・出逢えて・・・
   ・・・深い海に・・・しずめ・・られた・・・




満天の星空一転。

突如変わった、水の揺らめきの光景。


暗い水の中と明るい上の方と、揺らめきは光の明るさで違っていた。

コポ・コポと下から上に向かって昇り行く気泡の粒。

水槽の中なのか、それとも・・・彼が歌う、深い海の中なのかは・・・

それぞれの想像の中に・・・


シリーズとして放送されている理想の男の合間に流された

先程・・・頭の中に蘇った、モデルRen

彼のRMandyのCMの影像を見た事のある人ならば、深い海に沈められたと
安易に想像できただろう。




ピアノにアカペラの不破尚の・・・

初めて見せた彼の姿に、心の中からの“ 歌 ”

彼にとって、歌とは・・・

自分の気持ち、心からの本当の声



誰もがそのまま・・・何を発するでもなく、ただ見詰めていた。




_____ ・・・優しさ、忘れていた

   ただ愛しくて・・・
      涙も枯れて・・・

・・・忘れたくない・・・君の香りを・・・
   抱きしめて眠る夜・・・



イントロに変わった時に、白と黒の鍵盤を見詰めて弾く彼の後ろ

彼の指先が奏でる音に合わせて、タイルが裏返しになる様に
分割された背景が、パタパタと裏返って行き・・・

そのバックは、ただの色々な色に変わった。

その一つ一つの色とりどりの正方形の中には・・・


“ SHO FUWA ”


彼のファンなら見た事が必ずある・・って云う・・・そのサインでは、ない。

不破尚が手書きで書いた自分の名前が書かれていて、それを見た人たちが
ワーーと声を上げていた。



きっと・・・

曲を楽譜に起こす時に書くものなのだろう


彼が仕事としてピアノに向かい、心からの声である、“ 歌 ”

不破尚の気持ちの様で、仕事に向かう姿勢をも、初めて見た様な気にさせられたのは

彼の衣装がいつもの歌を歌う時と違い、バラエティ様の服だからだと思えた。




ワー・・ワーー・・パチパチ・・・
ワー・・パチパチ・・パチパチパチ


その曲が終わり拍手の中に、尚~!と叫ぶ声よりも、自分の為に歌われた様でも
自分の為に創られた様でも、自分の為に・・・

仕事に向かう姿勢の彼を、彼女にしてー・・・って思う観客。


___ 『君の為に創った曲が心に届いてほしい・・・
    逢いたいと願う気持ちを、どうか心の片隅置いてくれたら 』


彼の指が最後の音を出した鍵盤から離れ、ふっと顔を上げて客席を見た。
その時に心に届いた、彼からの言葉・・・

・・・の様であった。



間髪入れずして、色とりどりのバック背景が、パッと真っ白に変わり
そのLEDバックは上部から・・・


細かい薄いブルーの粒が舞い落ちてきた。



_____ 粉雪が舞う、この街角に・・・
    描いた、恋と、夢を追いかけた・・・


ちらちら舞い落ちるブルーの粒。それは、小さなハートの形と、星の形の

粉雪・・・

でも、ピアノの前の不破尚にその言葉を言われただけで雪ではない。

彼にとっての粉雪とは・・・ “ 恋 ” と “ 夢 ”

この二つが入り混じる2つの現状とそれに伴う感情なのだろうと

雪の冷たい感触に、誰もが・・・甘いものではないと

仕事をする姿勢を垣間見せた不破尚に、思わされてしまった人が少なくは無かっただろう。




_____ 温かさと優しさで、包んでくれた・・・

  ・・・儚い夜に輝きだす・・・星達と云う世界・・・



その歌詞と共に、スタジオ天井から沢山のきらきらが、ひらひらと舞い落ちてきて
ピアノと不破尚の上にも降り積もって行った・・・

時・・・

バックの背景であった真っ白の中心から、風が吹き出して見える様に
その中を舞う星とハートの影像は手前に吹き飛ばされて消える・・・

それと同時に・・・

彼の上を舞い散って落ちてきた きらきらも、ピアノの後ろから本当に風が吹いて

観客席に全て吹き飛ばされて行く

観客の上を舞い散る、彼の上に振り積もったきらきらに、手を伸ばす者がたくさん居て

テレビのOn Air モニターは、その客席をも映していた。



_____ 舞い落ちる雪とこの夢は・・・
    君の愛に・・・溶かされ・・・春に・・・

・・・また・・・ いつか、花を咲かすかも・・・




その歌い終わりと共に、笑顔をカメラと客席に、歌い始めて初めて向けた不破尚。

優しくも、清々しいその笑顔に・・・

後ろの背景も、色とりどりの花畑の影像に変わり

客席の上には・・・

ふわふわヒラヒラ飛んでいる様な、紙で出来た蝶が、数枚だけ舞っていた。



ピアノから手を離した彼が、客席の上の空間に目を移して・・・

胸に左手を当て、立ち上がった。




そのまま、お辞儀をした不破尚が、暗転の中に消えそうにぼやけて来ると・・・




その数匹の紙の蝶が目の前に落ちてきた数人が手を出して・・・


たった一人の観客から

きゃぁああ~~~!と悲鳴が上がり・・・



・・・・CMに成った。






_____ CMへ・・・

CM 8:23pm



_____ 尚以外は、この時なにしてる?

Instrumental of Love Dreams n.244


Love Letter from RT and CH