ぶらぶらしない・・・スペシャル 7:07pm

Posted by 美海 * mimi on 20.2014 ON AIR


________ 7:07pm




パチパチパチパチパチ・・・パチパチパチパチパチ・・・
パチパチパチパチパチ・きゃぁぁあ~~!パチパチパチパチ
ぎゃ~ぁぁああ~!パチパチパチパチパチ・・・・

パチパチパチパチパチパチパチ・・・パン・パン・パ・パ・パ・パン



スタジオ内の観覧席から拍手が盛大に鳴り響く中、時折混じる・・・雄叫びに似た歓声。



スタジオセットは一転・・・

先ほどのブリッジ・ロックにも、ゲストにも似合った様などこぞやの国の神殿の様なセットから、急に日本に舞い戻って来た様だった。


高級料亭の個室の一室の様にも、江戸時代までは繁栄していた幕府の城の様でもあり
格子の掛かった丸い障子吉野窓が後ろに並び、その丸窓に写る影像は、天守閣をに居る事を思わせる様な、流れ行く雲と星空が映っている。

背の高い何十年もの間、丹念に育てられて来た竹林が下に広がる様に思わせてもいて、星空が雲に隠れると、竹林の影像に変わったりもする。

さわさわと風に揺れて、竹の葉に降り注いだ夜露が風と共にきらきら光っては、時々その葉から輝いて風と共に落ちてゆく・・・


・・・このセットは全部LEDの影像。
余計な大道具が無い分空間が広くてキッチン・セットも広く組まれている。


ゲストの前にはそれぞれに一つずつ漆塗りのテーブルが並べられていて、

左側に貴島秀人、その横が不破尚で、スタジオ真ん中には敦賀蓮がそれぞれ座っていた。

敦賀蓮から少し離れた横に、ブリッジロックの3人が座ると思われる、少し長めの同じ様な漆塗りのテーブルに3つの椅子が並んでいる。

敦賀蓮とブリッジロックの間、少し離れた後ろには小さな畳張りの座敷が後ろに組んであり、その上に毛氈が敷かれ琴を演奏する羽織袴の熟年演奏者が正座して音を奏でている。
小さな畳張りの横には、敦賀蓮も後で演奏する為なのかグランドピアノも置かれていて、ピアノを演奏するピアニストも羽織袴の男だった。


この琴とピアノが奏でている曲は・・・

Cinema Paradiso

とてもとても、ゆっくりと、一音一音・・・丁寧に確かに音を重ね合う2人の奏者


その2人が奏でる音は

後ろに流れ行く雲にも、風に穏やかに揺れる竹の葉の風にも・・・

この情景に合わせられているかの様に聞こえて

和音を琴が、旋律をピアノが・・・
時に重なり合い、時にピアノが和音に、琴の空気を弾く高音すらも


その曲は・・・

映画の中やライブに舞台、テレビの放送はもちろん・・

その何時も中心に立ち、その世界の主人公ばかりして来た彼らへの

“ 楽園の映画 ” “ 楽園の影像 ” 

そのタイトルのこの曲が、幻想の世界の中に生きている彼らの姿をここに・・・

幻の中に消えていない事を思い返されるようでもあり

・・・二つの楽器の重なりが逆に成る度に

幻想の彼らの姿の様にも見える様で

幻と現実の2つの彼らの姿を表現している様だった。



そんな中の事 . . ___________



スタジオの観客席から拍手に混じる歓声の様で、雄叫びの様で、叫びなのか・・・


ぎゃぁぁあああ~~~~
パチパチパチ・・・パチパチ・・・
れ~~ん、れん~~!きゃぁぁ~~!


その歓声を浴びているのは、スタジオで一番目立つ席に居る、敦賀蓮。

優雅にきっちり座っているのにもかかわらず、何故だか想像させられる・・・

一緒のテーブルに座っている。・・・と、云う事。


個人個人それぞれのテーブルだからなのだろうか。

それぞれのファンが、それぞれと向かい合って食事をしている様に、思わされていた。

こっそり・・・
親指をテーブル下で隠して合図を送り、流し目の横目でウインクしている彼。



彼女に知られない様に

ウエイターやソムリエなど

こっそりと・・・


_____ ありがとう。じゃぁ、それで・・・宜しくね。


テーブルを挟んだ向かい側の自分に顔を向けているのに、こっそりサプライズを伝えた様。

彼が自分だけの為に、何を選んでくれたのか、何を驚かしてくれるのか・・・



そ~んな感じに・・・観ている人が想像していたのには、間違いないだろう。




「 はい、やっと始りました~。 」

「 長かったな~・・・盛り上がりが・・・」

「 だな~~~。だろな~~~。 」


この3人が揃っていたら、どうしてもこうなるだろうと思っていたブリッジ・ロックのトリオでも、どちらか名前の分からない・・・だろな~~~。って言った石橋さん。

ここにもし・・・

久遠ヒズリが居たら、一体どんな事に成っていたのだろう。

とは・・・観客も、それにこのゲスト達も・・・ってな想像しての返答だった。


そんな事には余り気付かない・・・

恋愛にはちょっとばかりではある・・・のか?・・・そんな感じの光さんは・・・

スラスラと進行して行く。

彼がそんなに奥深いイロイロに気付くわけも無く、すらーーーと見送り回送の様に進行してくれる司会は、業界のスタッフ達には好評である。


「 まだ、スタジオの中は熱気に包まれていますが・・・
今日は、こちらのシェフの方々に、腕を振るっていただきました。 」


わーーー
パチパチ・・・パチパチ・・・


スタッフがタオルを横で振り回す、それはテレビには映っていないけれど、拍手が起こるスタジオ風景。

石橋光が手を差し出して、貴島秀人側に用意された、特設キッチンの様なセット。

和食の達人のこだわり。

そんな様なスタジオ・キッチン・セットは、個室の襖をそろっと開けて頭を下げてにじり寄り、座敷に上がる板長の様で、目の前で個室の自分達のためだけに調理してくれる事を想像させていた。

そのセット横に立っただけのイタリアンのシェフは、お辞儀と共にセット裏に掃けて行った。


「 まずは、俺達3人が選んだお店。フュージョン和食~! 」

「 なんて言うんだ?これ? 」

「 海外の日本食屋さんで、出されている・・・日本には無い、和食で~す。 」

「 そうそう、和食って言われると和食なんだよな・・・味もさる事ながら~~!」

「 なぁ~~、もう一度食べたいぞ~って、思ってたんだよな。俺達。 」


そう言う彼らもお店に足を運べばいいだけなのだが、かなりの常連さんでも予約無しには入れない、普段は予約待ちがウンヶ月待ちのお店だった。

その常連に成るまでとは次の予約を入れて帰っても、数ヶ月先。常連に成るまでがとても大変なほどのお店は・・・

・・・その横に座っている、貴島秀人の行きつけである。


直ぐ傍に貴島秀人が居ることで、安心して居る様に見えるそのお店の料理長をアシスタントに連れて来た板長。


テーブルに肘をついて両手を組み、目の前に置かれている長盆の上。

漆塗りの長盆に、鉄の箸置きは、お店の名前が彫られている。
江戸時代、天文2年 1533年奈良の松屋久政・源三郎の写しである漆の存星長盆に
刀鍛冶を現在も受け継いで来たと思われる刃のような輝きを・・・キラっと照明に輝く
無機質な形の箸置き。

その輝きが貴島秀人の瞳の中に映った時、それを見逃さなかった観客の一部が、きゃぁ~!と声を上げていた。


その歓声にお答えしたのかどうかは分からないけれど、組んでいた手を解いて右手で左手首にしている腕時計を直しながら、カフスをしているシャツの袖を少しだけ上げていた仕草・・・


_____ もう待ちきれない。
時間はタップリ・・・食事もその後の君との時間もね。 


・・・そちらの隣の真ん中の人はちょっと置いといて


さらにその隣に座っている敦賀蓮は、肩幅に開いた両足の太ももに軽く握った両手を置いている。

その姿は、源三郎の写しである、存星長盆・松屋三名物の一物を前に・・・
利休を招いたわび茶の眼目口伝を会得し、天下無双の魂を今か今かと受け継ぐのを待っている武将の様でもあり・・・


_____ ねぇ、緊張するね。


2人で訪れた料亭の個室にて、先ほど給し係にそれとなくサプライズを伝えてくれた、二人のデートに気合を入れてくれている彼氏の様でもあり・・・

何か楽しい事を思い出しているのか、それともこれからを思い描いてくれているのか

ニコニコした微笑みは、自分だけに向けられていそうで・・・

なんだか訳が分からないけれど、自分が彼の特別待遇を受けている様な感じ。


・・・そんな二人の間の、ちょっと飛ばした不破尚は

何も言わず無表情。でも・・・そんなところが・・・


もぉ、緊張しないで。お姉さんが・・・大人の遊び方を教えてあげるわ。


_____ うん。じゃぁ・・・


そのまま言葉を噤んでしまった
礼儀正しく・・・厳しくも、由緒ある古風な家庭で育てられた、もともと備わっている芯から滲み出る様な姿勢のまま、緊張して固まっている様に・・・



・・・これを見ている人達に、そう思わせていた。



「 ふふっ・・・」


そんな中、ニコニコ自分だけを見詰めてくれていたと・・・
そんな風に見る人に思わせていた敦賀蓮が、一瞬にしては瞬きよりも少し長く目を瞑り、その瞑った瞼に微笑みを浮かべて、自分の左手を口元にあてて居た。

そのまま左上の空間を、視線の先も焦点も分からないイワユル・・・その辺ってやつ。
そんな な~んも意味の無い空間を見詰め微笑んだまま、口元を隠すようにしていた左手の人差し指で、無意識に自分の唇を撫でながら、時々つんつん軽くタップして・・・どーこを見ていたのか分からないままその視線が下に降りて来て・・・ただ一点をじーっと見て何かを考えながら微笑んでいた。


皆が大好きなそれぞれの“彼氏”のイメージを思い描いているその横では・・・

ブリッジロックの石橋ズ達3人が、それぞれゲストに出来上がりホヤホヤの料理を運び、一人一人のテーブルに運んで行く。


Cinema Paradisoが優雅に流れるスタジオ内は、先ほどの熱気を忘れさせてくれるかのような、運ばれてカメラにアップで写される・・・

縁高と呼ばれる重菓子を入れる小さなお重箱。


「 どうぞ・・・」

ブリッジロックが手を差し出して促すと、蓋に当てる手使いもそれぞれのゲスト達。



蓋の角を持ち上げて、パッと中身を見て おっ!と小さく声を上げた貴島秀人。
両手で蓋のサイドをそっと持ち上げて、お重の横にそっと蓋を伏せた、敦賀蓮。

その真ん中・・・


もぉぉ~~・・・お姉さんがぁ、大人のぉぉ・・・と思わせていた、不破尚だけが

自分の手にしていた指輪を外し、テーブルの上に置いていた。

重なったお重の2番目を持ち上げて角をずらし、その隙間から一番下の重の中を確認する。
その隙間に箸をそろえて入れ、2段目を左に置いた。一番下の3の重を右に寄せて、左に置いていた2段重ねの一番上だけを持ち上げて自分の目の前2の重と3の重の間に置き、最後に蓋を外して向こう側に置いていた。

子供の頃から、茶道の師範である自分の母親に躾られたその癖。
お茶の作法とは違うけれど、その作法を思い浮かべているのだろうか?と思わせる。

出てきた縁高のお重が、茶道には茶人をもてなす点前の物であった為、無意識にそうしていたと見られる・・・

・・・その少年の育ちは、どこから見ても茶人の様で、古風な家柄の伝統あるいい所のお坊ちゃん。

なのに、スーツを来た横の理想の男ビジネスマンに挟まれた、シルバーラメのネイルもきらきら光る手で箸を揃えて持ち変える・・・

ビジュアル系歌手、不破尚そのもの。


幻想の中の・・・Cinema Paradiso 自分の頭に思い描かれる楽園の中に出てくる様な、横の2人。ドラマの役の中もそのままに、普段を見せない彼らの様で、マイクを持たない不破尚だけが、彼の指輪を外した仕草にも・・・

お重を傷つけない為に、何気なく外した指輪が

“ ライブ終わりの自分とのプライベート時間 ” を思わせて、きゃぁ~!と悲鳴を上げさせていた。


蓋を開けると、清流の流れの様なブルーのベネチアングラスに盛られた和え物や、その横に・・・その清流の流れる河原の岩を思い出すような、白身魚の鱗が反り返り立っている揚げ物。
掛かっている紫蘇のオイルとグレープシードオイルのマーブル模様に抹茶塩が、苔生す岩の様に降り掛かっている。

二段目は吹き寄せを思わせる、有機野菜の蒸し物や焼き物。
焚き火の中に焼き物が混じっているようで、2つのお重は清流の流れる河原の横に風に寄り集まった木の葉の吹き寄せを燃やしている様にも見えていた。

そして・・・一番下のお重には、お寿司が並べられていた。

丸ごとから揚げのブルークラブの足もそのまま、巻かれた巻物からはみ出すカニの足。
カリフォルニアロールも、松葉カニの足の身が入っている。
清流の沢蟹をイメージさせる、メインはカニの為の3段重ねであった。


「 ふふっ・・・」


パクッとほおばった敦賀蓮が、お重箱の中にそっと添えられていた・・・

バラの花びらの上のわさびを見て微笑んでいた。


高級料亭の個室の様なセット。畳はお琴の演奏者の毛氈の下しかないけれど、その赤い毛氈の上で奏でる “楽園の影像”後ろに煌く星空を雲が流れて隠すけれど、雨が降りそうではないその影像に・・・とてもマッチしている。 


素揚げのカニの足を指で摘んでパリパリと音もよくモグモグしている彼に、ブリッジロックの石橋雄生が声を掛けた。


「 敦賀さん、微笑んでますけど、蟹はお好きですか? 」


モグモグ中、口を片手で押さえて考え込んでいる敦賀蓮が、顔をふっとそちらに向けて視線だけをカメラとスタジオ内に動かしていた。

彼は一度瞬きをすると、全身きらきらオーラそのままに、もっと輝く光線をその瞳から出している。


「 蟹だったら、この間知り合いに蟹を頂きまして・・・」


う~んと・・・口元にあった手で人差し指を唇に付けたまま、何も無い空間を輝いたままの瞳で見詰めて考える仕草の彼。

モグモグ中に箸を箸置きに置いた貴島秀人も、グラスに手を伸ばした不破尚も、スタジオ内の観覧者もスタッフまでもが彼に視線を向けていた。

何も無い空間を見詰めている敦賀蓮が、首を右に左に少しだけ傾けて考えている。


「 そうですね・・・」


彼が話し出そうとした時に、長盆全体を少しだけ向こうに追いやって空いたスペースに組んだ両手を乗せ話し出した。

ブリッジ・ロックの3人の方に、にこ~っと微笑んだ彼。


「 ちょっと、長くなってもいいですか? 」


・・・蟹クリームトマトソースの、フリッジ を・・・まず、冷蔵庫に・・・必ず・・・がある・・・時間があるときに・・・


話しながらも考えている彼の顔には、楽しい思い出を思い出している笑顔が浮かんでいた。
少し止まって、その微笑みが消えそうに考え出して一度目を瞑り直ぐに開けた。


・・・ローマと・・・・・そうだな・・・一緒に甘く焦がし・・・
あぁ・・違う日に作る・・・その後のスィート・・・あぁ・・その・・・・ピンクと海洋深層・・・
・・・その後、3通りに分けて・・・最後に・・・と・・・と・・・混ぜるのと・・・


いろいろ思い出しながら話す彼の言葉でも、3通りの意味はよく分からないけれど、恋愛の話の様に聞こえてくる観客。
じーっと見詰めるのは、首を傾げて顎に手を当て考えている彼。


「 そうそう、それで・・・その・・・? ・・・1人・・・入っています。 」


顎に当てていた手を開いて、薬指・・・小指・・親指・・・を折り始めた彼の手が、中指を自分で見て折り曲げた。人差し指を1本立てて一人前と微笑んだ彼。

何がしか胸を撫で下ろす人達は、嘘はつけない性格の敦賀蓮を熟知している彼の信者的ファンだろう。


カメラモニターは、敦賀蓮の後ろのグランドピアノと重ねていた。

お家で1人、料理をしながら・・・

ドラマの為なのか、それとも彼の趣味なのか・・・その辺の想像は人それぞれに・・・
キッチンに立っていた合間にピアノを弾く敦賀蓮を想像させている。


「 それで、ワインは・・・」


目を瞑って上を突然向き、あぁ~~!とした表情の彼が写る。


「 ワインは、後でという事で、
  だいたい俺の飲み残し? 」


・・・この間は・・・キング・・・


そう話し出した彼に客席から、私が飲む~!と声がしていて、その彼女たちに人差し指を唇に当ててウインクしながら話す敦賀蓮。


・・・の・・・を少し入れて、火をつけて・・・してから・・・
あ~、これも長く・・・しておいて・・・
・・・そうそう・・・で、空・・・を入れて・・・かわりに・・した・・
その・・・中に入れ・・・

そうなんですよ~。その時・・・火傷してしまって・・・


料理の事を話しているけれど、敦賀信者の彼女達には、彼の火遊びの相手の一部でもいいと思う。

少し椅子を後ろにずらし背もたれとの間を開ける敦賀蓮が、座ったままジャケットを脱ぎ出して背もたれにかける。振り返りながらカフスを弄って外し、手の中にカフスを納めたまま、袖のスリットの小さなボタンを外している。

その袖を見詰める彼は、微笑んでいて・・・

小さなそのボタンが大きな手で、なかなかとれないのぉぉ~~?私が取ってあげるとの声も。


その声を聞いて唇を結んでもっと微笑んだ彼。唇を緩めた時には


だ・い・す・き


目を細めながら袖を見詰めて、口元がそっと、そう動いている・・・カメラマンも見逃さず、それがカメラに収まっていた。

袖を肘まで捲くるとカフスを右手の中に納めたまま指す自分の左腕。


「 ここ。二つほど並んで・・・ほくろみたいになってる。 」


そう言った彼が、まぁ、それはいいんですけど・・・と言いながらその左手首を掴んで腕時計を隠すように手首を動かした。手の中のカフスをその手の中で隠したまま親指で転がしている。


・・・最後に・・・大好きな・・・あぁ~!その間に・・・・
そのまま・・・ローズ・・が好きで・・・まぁ・・・

その時は・・・と・・の・・ベビー・・あぁもういいです・・・長くなる・・・

そんな前・・・ですけど・・一緒に・・・
・・・その前の・・・ラブ・・。・・・みたいのです・・・それがまた・・・
ちょっと・・・変えて・・・・


そう語りながらも微笑む彼は、ぎゅっと手の中に自分のカフスを握り締めていた。


「 あ~貴島君。あのお勧めビール、味が濃厚でさ。・・・ブルーっぽかった。 」


貴島秀人の方を急に向き、話しかける敦賀蓮。
間の不破尚が邪魔だったのか、テーブルに手を伸ばし不破尚の後ろから話しかける仕草を見せる。

貴島秀人も敦賀蓮の方をふっと向いたら、軽く握った手で口元を押さえていた。
テーブルの方に戻りつつ その手で箸をお重の縁に乗せ変えると、金属の箸置きをトントンを叩いていた。


「 ね・・・好きならいけるよね。
プラチナの18・・・好きでしょ?敦賀君・・・ 」


箸置きを指で挟んで反対の手でくるくる回す貴島秀人に、何があったのか・・・

急に箸置きをお盆に乗せてシャキッとした。



「 そ、それよりさ・・・グラン・・・・・」

「 そうそう・・・ピンクより・・本当は・・・」



この2人は間の、不破尚が腕を組んで一点を見詰めたまま何か考え事をしているのを、テーブルにそれぞれ肘を付き身を乗り出して話している。

ドラマの中にもよく見られる、この2人の会話風景。

それを思い返すと、間の不破尚が画面に映っていても人の目には映っていない様にぼやけてしまう。


________ パン


「 あ~そうそう、敦賀君と撮影中に、現場で流行ってしまった・・・」


組んだ両手に顎を乗せていた貴島秀人が、思い出した様に手を軽く打って合わせたままの両手を敦賀蓮に向け、人差し指を指した・・・


「 ブレイン・フィード 」

・・・後の・・とか・・・頭がぼーっとしない様に
一口だけ・・・甘いものを・・・


敦賀蓮を指差した指で自分の唇をそっと撫でると、一瞬だけ目を瞑って自分の指にキスをした。

両腕をテーブルに組んで付いていた敦賀蓮が、顔を傾けて髪を後ろに手ぐしで直しながら話し出した。


「 あれ、簡単。・・・落とすだけ・・・」

・ ・・そうそう・・18にね・・・Black Smokeとダーク・・・

そう・・・包んで、一緒に・・・したり・・・したり・・・したり・・・
・・・最後に・・・とか・・とかは、ほとんど余熱・・・


何がしか2人の会話が、何かの後の様な感じではあるが2人の会話を楽しんで聞いている観客が・・・


「 今度・・・よかったら食べに来て。 」


そう言った彼自身を食べたいのか、彼の手料理が食べたいのか・・

彼らの会話のポイントをどう取るかによって人それぞれなのだろうが・・・



きゃ~~! 私も行く~!蓮~~~!私も~~~ぉぉぉ、きゃぁぁああ~!
はいはい。私も~!・・・私も~!・・・私もぉ~~!私も~~ぉぉ~!!


そんな声がスタジオに鳴り響き・・・




「 お話が盛り上がっていますが・・・」

「 CM で~~~す。 」



________ ちゃららら・ららったった~~・・・


番組音楽が流れて・・・

Cinema Paradisoの演奏の音も消えつつ、ブリッジロックのアップになって行った。



画面が引いた高級料亭の和室を思わせる中に、手を振る3人・・・いやトリオだった。





_____ CMへ・・・

CM 7:40pm


_____ スタジオ同じ時の出演者の心境

Instrumental of Love Dreams n.239


_____ CM中の出演者たち

Instrumental of Love Dreams n.240



Love Letter from RT and CH